真珠腫性中耳炎になって5年。いまだに完治せず、通院と手術を繰り返しています。今年の夏「再発の疑いがある」と医師に告げられ3度目となる手術を決意。今度こそ完治できた!と期待していたのになぁ。
この「真珠腫性中耳炎」は誰にでも発症する耳の病気です。放置すれば、聴力を失うのはもちろん顔面神経の歪みや味覚異常になり最悪「髄膜炎」になる恐れがあります。
「絶対に発症したくない!」
「真珠腫性中耳炎の治療方法は?」
「今すぐに防ぐ方法は?」
などなど….
今回は、発症に至った経緯と当事者目線で「真珠腫性中耳炎になりやすい人」をくわしく解説します!
本記事は、前回の続きとなります。まだ①を読んでいない方はコチラです。
【当てはまったら要注意!】真珠腫性中耳炎になりやすい人の特徴
真珠腫性中耳炎を発症しやすい人は一体、どんな特徴があるの?
耳馴染みのない病名で、全然ピンと来ませんよね。
私は実際に、真珠腫性中耳炎と闘っている仲間を病院で見かけたことがあります。お話も聞いたりして、当事者の私から見た「真珠腫性中耳炎になった人」が明確になってきました。みんな揃って〇〇という共通点があります。
ただ、注意してもらいたいのが私は医者でも医療関係者でもない。ここに挙げた特徴が当てはまるからと言って、100%発症するわけではない。
あくまで「当事者」の見解として、「発症しやすい人」をご紹介します。
特徴①:鼻をすする癖がある

鼻をすする癖は、今すぐにやめてください。
耳鼻科医の八木 沼裕司氏らが発表したデータによると、滲出性中耳炎の患者のうち過半数弱の人が「鼻すすりの癖がある」と回答しています。わたしも1回目の手術が終わって主治医に言われました。だって、テッシュがないと鼻かめないもん!笑
引用元:J-Stage鼻すすりと滲出性中耳炎鼻疾患との関連について
なぜ、鼻すすりが耳の病気に影響するのか?真珠腫性中耳炎になるまでの経過は以下の通りです。
- 鼻をすする
- 鼓膜が引っ張られて凹む
- 耳管が閉じて中耳に水がたまる
- 中耳炎もしくは滲出性中耳炎になる
- 治療なし:細菌感染により骨を溶かす
- 治療なし:耳小骨が破壊され難聴になる
3番の段階で病院に行ってたらセーフなんですが、5と6まで来てたら流石にヤバい状態です。
私は6番まで放置してたので、真珠腫性中耳炎(重症)になったわけなんですが….。自覚症状なし。
こんな私でも、すんごい後悔してるので、鼻すすり人に言えることは「すぐ病院行って!」です。
花粉症やアレルギー性鼻炎とかで、常に鼻水と闘っている人は注意した方がいいです。薬で鼻水を抑えることもできるので、ぜひ検討してみてほしい。
ブーブー鳴らしながら鼻を噛むのは恥ずかしいけど、難聴になるよりは遥かにマシですよ!
特徴②:風邪をひきやすい

風邪をひきやすい人は、真珠腫性中耳炎になりやすい人です!
風邪をひくと、鼻や喉の粘膜が炎症を起こします。この炎症が耳管(耳と鼻をつなぐ管)の機能を悪くして、中耳に液体が溜まり、急性中耳炎に繋がります。厄介なのが、風邪をひいている間に耳の中に細菌が侵入すると、真珠腫性中耳炎のリスクがぐっと高まることです。
風邪を頻度にひくことで中耳炎が再発しやすくなります。なので、風邪をひいた時には早めに適切な治療を行うことが真珠腫性中耳炎の予防につながります。
なるべく風邪をひかないように、「免疫力の低下」に気をつけてください。
免疫力が低下する原因は、以下の通りです。
- 冷え症
- 運動不足
- 偏った食生活
- 手洗いうがいをしない
- 眠れない日が続いている
- 過度のストレスを抱えている
免疫力が低下すると細菌やウィルスに対抗する力が弱くなりがち。
「最近、よく風邪ひくわ〜」という人は、まず早寝早起きを意識してみましょう!湯船につかって身体を温めるのも効果的です。
特徴③:耳抜きができない

真珠腫性中耳炎になった9割の人は耳抜きができません。
わたしは右耳(良い方)だけ耳抜きができて、左耳(悪い方)はできません。お医者さんに聞いたら左だけ耳管が弱いのかもねぇ、と言われた覚えがあります。きっと生まれつきか体質なんだと思います。
耳抜きが上手くできないことで、中耳の換気が悪くなり「耳がつまった感じ」に聞こえます。この状態を放置すると、滲出性中耳炎になり最悪、真珠腫性中耳炎を発症するかもしれません。
引用元:ひのもと耳鼻科クリニック滲出性中耳炎
耳抜きのやり方を主治医の先生に教えてもらったけど、鼻をつまんでフンッ!てやる方法は自分には合わなかったです。なんかうまく言えないんですけど、鼓膜に穴が開く気がして怖い。
耳抜きができない人(子供も)は、飛行機やダイビングにご注意ください。
そんな両耳できなかった私なんですが、「オトヴェント」を使って今は右耳だけできるようになりました。耳抜きができなくて悩んでいる人も、これを使えば耳抜きができるようになります!諦めないで!
特徴④:些細な変化に気づかない
耳の病気が怖いのは、ゆっくりと聴力が下がる点です。
真珠腫性中耳炎の初期症状は、耳の軽い違和感や軽度の痛み、聞こえにくさなどの些細なものであることが多いです。小さな変化に気づかないと症状が進行し、状態が悪化するまで対処が遅れてしまいます。(私の場合は、鼓膜の穴を放置しすぎたせいですが…汗)
聞こえが悪くなったかどうかなんて正直、自分ではわかりません。
というか、自覚症状が一切ありません。
耳は、生命に関わる部位ではないので後回しにしがちですが、失った聴力を元に戻すのは不可能です。
手術前の聴力と現在の聴力を比べてみましょう。
手術前の聴力↓

60dBは「中等度の聴力レベル」です。80代のお年寄りと同じ聞こえ方です。おじいちゃーん!
日常生活では普通に暮らせるけど、左耳側に話しかけられた「やや聞こえづらい」感じ。特に声が低い男性の声は苦手でしたね。当時の彼氏の低音ボイスはほぼ聞こえてませんwごめんね。
手術後の聴力がコチラ↓

40dBぐらいまで聴力は回復しましたが、聴力レベルは「中等度」のままです。60代の方と同じ聞こえ方みたいですね。確かに左耳にイヤホンしたら、歌詞がハッキリと聞こえてきて感動しました!
ですが….
「左の聴力はこれ以上、良くなりません」
自分の皮膚と軟骨で、鼓膜と耳小骨を作ったので術前よりは回復していますが、左の聴力はこれがMAXとのこと。つまり、手術をして「中等度の難聴レベル」までしか回復しません。
予防と対策としては、定期的な体調チェックが重要かなと思います。子供さんの場合は、親に心配させまいと症状を言わない子もいるでしょう。周りの人が些細な変化を見逃さないことが大切です。
「最近、何回も呼びかけてるのに反応が遅い」という場合は、早急に耳鼻科の受診を呼びかけてみてください。
特徴⑤:耳かきのやりすぎ

基本的に耳かきはしなくて大丈夫です。
とは言っても、衛生面や見た目で耳垢は気になりますよね。他人の耳垢を無意識で見てしまうし、「不潔やん!」みたいになるのも嫌。
月2〜3回だけ綿棒で1ホジというのはどうでしょうか。

耳垢って実は優秀な保護材なんです。耳垢は、わたしたちの耳の中を保護する役割があります。スマホでいうとガラス保護フィルムみたいな感じ?笑
フィルムがないと、スマホの画面は落とした時に割れちゃいますよね。それと同じ!
頻繁に耳かきをすると耳の自然な防御機能が低下し、感染や炎症の抵抗力が弱くなります。
基本は耳かきをしない、もしくは「月2〜3回だけ綿棒で1ホジ」を心がけてみましょう。
まとめ
今回は、真珠腫性中耳炎を発症しやすい人の特徴を紹介しました。
あなたに当てはまる特徴はありましたか?
真珠腫性中耳炎は誰にでも発症する病気ですし、誰にでも予防できる病気です。個人的に1番大切なのは「早期発見・治療」かなと思います。早く治療するほど聴力は回復しやすいので、耳に違和感があったらすぐに耳鼻科へ受診してくださいね。
次回は、真珠腫性中耳炎を発症している私が実際に行った治療と手術内容など詳しくお話します。8月に再発の疑いで3度目の手術も控えていますので、その辺りの詳細もお伝えできたらなと。
不定期ですが、今後も更新していくのでよければTwitterフォローよろしくお願いします!
